 |
山名酒造にかかせない
生産者を紹介します。

第15回
篠山手造り酒の会 

第14回
兵庫県立氷上特別支援学校

第13回
嶋本昭二さん
(粳米 ゆめおとめ)

第12回
株式会社 ウッドワーク

第11回
高橋輝宏さん
(株)タカハシ代表取締役
(洛紐巧芸)

第10回
荒木嘉信さん
(酒米 兵庫北錦)

第9回
橋本高穂さん
(酒米 野条穂−有機栽培−)

第8回
酒米試験地

第7回
古跡真一さん、清美さん
(酒米 山田錦−有機栽培−)
第6回
細見武憲さん
(酒米 兵庫北錦)
第5回
中六農園
(酒米 祝−いわい−) 第4回
荻野懿一さん
(酒米 杜氏の夢)
第3回
宮垣富男さん
(酒米 五百万石−有機栽培−)
第2回
藤田真一さん
(酒米 野条穂)
第1回
杜氏 中村 博さん
(酒米 五百万石)

 |
 |

兵庫県は広い。端に位置する青森県・山口県は別にして、本州で日本海・太平洋の両側に接する唯一の県だ。その太平洋側に瀬戸内海最大の島・淡路島が浮かぶ。実はそこで新しい米を作ってもらっている。兵庫県農林水技術総合センターから勧められた「ゆめおとめ」という品種だ。先日、栽培をお願いしている一人、嶋本昭二さんの圃場を見に行ってきました。
昨今は奥丹波からでも車で2時間走れば明石海峡大橋を渡って淡路島に着く。山国育ちの私には潮の香りのする風は新鮮だ。ハイウェイを南下し、あと少しで鳴門海峡という島の南西部、嶋本さんの住む南あわじ市(旧西淡町)に着いた。同じ田舎でも道すがらの風景が奥丹波とは違う。この地方はいぶし瓦の産地らしく、周辺には瓦のモニュメントも見られ、海岸沿いには関連の工場が並ぶ。また畜産が盛んのようすで、田んぼでは稲刈のあとのわらを飼料として利用するため、裁断せずに手押しの農機具で起こしている。見上げれば山の稜線にぬっと出現した風力発電の巨大なプロペラに目を奪われる。
  
迎えてくれた嶋本さんの案内で「ゆめおとめ」の田んぼへ向かう。嶋本さん曰く「近所のもんもびっくりしとるで。しっかりした米や言うて」。その通りはじめて見る「ゆめおとめ」は悠然と穂を垂れていた。背が高く、茎も太い、そしてやや晩熟。高級米としての性質を兼ね備えたその姿を目の当たりにして、これは想像以上の酒を醸すのではないかと期待は膨らむ一方だ。

嶋本昭二さんとは、十年程前にある自然食品団体に納入する生産者同士として知り合った。本職は豚肉の加工業を経営されているのだが、農家としても自作に余念がない。嶋本さんの米作りの話には自然と喜びがにじみでていて、こちらまで幸せな気分になってくる。そんな温かい気持ちで手塩にかけて育ててくれた「ゆめおとめ」を、今度は美酒という形にして私達が返す番だ。それが「正しい酒飲み」嶋本さんへの一番の御礼になると信じて疑わない。
|
 |